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日本: 環境にやさしいふきんが日本の地域社会の人々を結びつけるに
2005年4月4日配信 ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS) 静岡県浜松市を本拠とするNPO法人(民間の非営利組織)ガラ紡愛好会は、洗剤なしで食器が洗えるふきんを使って環境を守ろうと人々に呼びかけています。このふきんは同NPOが地元の畑で栽培したオーガニックの綿花から作られます。浜松はかつて日本の綿織物生産の中心地でしたが、ここ何年間というもの、綿花畑は放置された状態になっており、地場産業は苦境に立たされているのです。同NPOは、化学肥料も農薬も使わずに栽培された綿花が地元経済を活性化させるという付加利益をもたらしてくれることを期待しています。
地元に住む約40人の高齢者が、昔の経験を活かしながら、綿花を栽培して綿糸を紡ぐ仕事を引き受けました。綿は「ガラ紡」と呼ばれる今ではもう時代遅れになってしまった方法で紡がれています。水質改善の活動家でガラ紡愛好会代表を務める本田量子氏 によれば、お年寄りの人達は、地元文化を守るのに大切な役割を果たしていると信じて、楽しみながら作業に励んでいるということです。高齢の人達から伝統的な知識や技術を受け継ぐことは、地域社会における世代間のつながりを育てることにもなっています。
綿花摘みには子供たちも参加します。真っ白な綿花にうっとり心を奪われながら、子供たちは優しく慎重に手で綿花を摘んでいきます。「昔ながらの綿が持っている本当の手触りを子供たちに伝えたいのです。」と本田氏は言いました。同団体は、2005年には1トンの綿を生産することを目標にしています。
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