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WHO、ビッグ・シュガーの圧力で、精製糖に関する提言撤回へ
2003年4月25日: http://just-food.com/news_detail.asp?art=53884より
WHO、砂糖摂取に関する提案文書を変更、砂糖業界との対立避ける
国連世界保健機関(WHO)は、砂糖業界とその強力な圧力団体との対立を避けようと、砂糖摂取に関する提案文書を変更した。同機関は、勧告は目安とされるべきもので、従わなければならない基準ではないとしている。
砂糖産業界は、WHOと国連食糧農業機関(FAO)が、砂糖を添加された食品の摂取を大幅に少なくすることを消費者に呼びかける報告書を発表するというニュースに、怒りをあらわにしていた。
米国砂糖協会のロビー部門であるビッグ・シュガーは、アメリカ政府に、WHOへの財政援助を取り消すように働きかけると迫っていた。 アメリカは、WHOの年間予算の22パーセントに当たる、4億ドルという高額を毎年拠出している。
砂糖摂取の制限は、世界の人々の栄養の向上を目的とするもの
ファイナンシャル・タイムズ紙は、FAOのジャック・ディオフ事務局長は、砂糖摂取に関する提言は報告書の文脈から外されたと話した、と伝えた。「専門家たちも、この提案が、科学的実験の結果導き出された正確な分量的制限という性格のものではなく、現在の知識の範囲で考えられる最良の案だということに同意すると思う」とディオフ氏は話した。
「いずれにしても、砂糖の摂取を制限するという提案は、望ましい世界の人々の栄養の向上を目的とするものであって、規制が必要な基準というものではない。もちろん、報告書に述べられたすべての分野において、研究は続けられる」と彼はローマにおける会談で話した。
しかし、多くの医療従事者や栄養学者、メディア関係者などは、精製された砂糖の消費を減らすためにもっと多くの取り組みがなされてもいい頃だと考えており、WHOは当初の提案を守るべきだと感じている。
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