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持続可能な農業プロジェクト、
発展途上国の食糧不足軽減に顕著な効果を発揮
2003年3月7日:
発展途上国における持続可能な農業プロジェクトに対する最近の評価によると、そのプロジェクトは世界で最も貧しい地域の食糧不足を減少させ、収穫量アップに目覚ましい成果をあげつつあるということが確かめられてきた。「グリーン・レボリューション(緑の革命)」」とその合成肥料、多収穫品種、殺虫薬が入り込めなかった地域で持続可能な農業プロジェクトは成功を収めてきた。
英国サセックス大学環境社会センターのジュールス・プレティはアフリカ、アジア、ラテンアメリカの52の発展途上国で208にわたるプロジェクトを調査した。信頼できる生産データをもつあるプロジェクトでは、作物収穫量が平均93%の増加を示した。
農業所得が増加した4大要因のうち、最も一般的なものは主要作物の収穫量の増加であった。それは統合的な害虫管理、新種の豆や作物、そして土壌改善のための有機物の管理といった、新しい再生技術や品種の導入による結果である。
その他の要因
- 家庭菜園の増大や果樹・堅果類・殻果類等の作物の導入といった、非主要作物生産に改善が見られたこと
- 水田で魚や小エビを育てるというような、農場での新しい生産形態が生み出され、それが主要作物を補なっていること
- 雨水利用や灌漑計画による水利用の改善というような、生産のための天然資源のよりよい利用ができたこと。
農業開発に関して持続可能な方法が発展途上国の農村地帯で本気で取り組み始められるなら、世界の飢餓の減少に向けて大きな進歩となることだろう、とプレティたちは結論づけている。
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